発達障害の種類と特徴
脳の機能的な問題から生じる疾患であり、日常生活、社会生活、学業、職業上における機能障害がヒトの発達期にみられる状態のことをいいます。アメリカの精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類の最新版(DSM-5)では、神経発達障害/神経発達症とも表記されます。本ページではDSM-5の発達障害の7つの分類のうち、弊社の社内研修でも扱う6つの発達障害の特徴について簡単に解説します。
自閉スペクトラム症(ASD)
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自閉スペクトラム症(ASD)は、対人関係、コミュニケーション能力、想像力の障害があることが特徴です。また、感覚や運動面の障害を伴うこともあります。
表情や言葉の調子から、相手の気持ちを読みとることが苦手なケースが多いです。
日常生活では以下のような困難さとなってあらわれることがあります。
- 冗談や皮肉の意味がわからず、言葉をそのまま受け止めてしまう
- 相手の気持ちを考えられず、言ってはいけないことも言ってしまう
- 話し方が独特であり、ですます調や抑揚のない話し方をする
- 相手の表情を読むことができない
- 興味のあることはずっとしゃべり続ける
このため、他人との信頼関係を築いていくことが難しく、集団から孤立しがちです。
注意・欠如多動症(ADHD)
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注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意(集中力が続かない)・多動性(じっとしていることが苦手)・衝動性(思いついたことをやってもよいか、判断せずに行動してしまう)などが特徴です。
- 不注意が目立つタイプ
- 多動性や衝動性が目立つタイプ
- これらの特徴が混合するタイプ
の3つのタイプがあります。
しかし、これら3つのタイプは、固定的なものではなく、年齢によって変化するものです。たとえば、就学前の主な特徴は多動です。小学校になると、不注意がはっきりするようになり、大人になると多動は目立たなくなるのが一般的です。しかし、不注意や計画性のなさ、衝動性に伴う困難さは、大人になっても持続することがあります。
コミュニケーション症群/障害群【SCD】
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言語以外の発達に問題がないのに、その年齢で期待される言語の発達(聞くこと・話すこと)のレベルに到達しないことが特徴です。 状況に合わせた会話やあいまいな表現の理解の困難などがあります。次に述べる限局性学習症(SLD)に進んでしまうことが多いことが知られています。
限局性学習症(SLD)
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学業において習得が求められる基本的な技能【読む】・【書く】・【計算する】・【文章題】の習得が、知的なレベルと比較して著しく低いことが特徴です。「限局性」という言葉をわざわざ付けているのは、知的発達症(知的能力障害)で見られる全般的な学習困難と区別するためです。
発達性協調運動症(DCD)
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いわゆる「不器用な子」のことです。物をしっかりつかむことができない・落とす、スポーツが苦手、書字が苦手、などで気付かれることが多い障害です。
知的発達症(ID)
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全般的な知的能力と、社会に適応する能力の遅れの両方がある障害のことを指しています。教育や福祉の支援対象となる障害です。